本記事でわかること
- 基本構文の種類
- 基本構文の書き方
- 基本構文を書く際のルール
- プログラミング初心者が間違えやすい基本構文の使い分け
本記事をさいごまで読んでいただくと、上記の内容がすべて理解できるようになります。
どのプログラミング言語を学ぶ上でも基本となる内容ですので、さいごまでしっかり読んで応用できるようになりましょう。
最初に少しだけ自己紹介すると、僕自身はエンジニア歴10年以上の現役エンジニアです。
現在はフリーランスエンジニアとしてシステム開発をしています。
本記事ではプログラミング学習の先輩として、プログラミングの基本構文についてわかりやすく解説していきます。
ポイント
初心者がプログラミングスキルを習得するために、何から始めたらいいのかわからない方。
どんな流れで学習を進めたらいいかをこちらの記事でまとめましたのでよかったらご覧ください。
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Table of Contents
プログラミングの基本構文をJavaScriptを使って解説
それではさっそくプログラミングの基本構文について解説していきます。
基本構文は大別すると下記の5つあります。
基本構文
- 変数
- 配列
- 条件分岐(if文/switch文)
- 繰り返し(for文/while文)
- 関数

1.変数の書き方、ルール
1つ目は『変数』です。
変数とは、文字列や数値などのデータに固有の名前をつけて繰り返し利用するためのものです。
具体的には以下のような書き方をします。
const 変数名 = 初期値;
JavaScriptの場合は変数定義の方法としてconst、let、varが用意されています。
- constは再代入できない(最初の定義以降、値を変更できない)
- letは値の再代入が可能(途中で値を変更することができる)
- varはlet同様、値の再代入が可能
varは古い書き方のようで、現在は基本的に非推奨とのことです。※参考資料
【補足】変数名には使えない文字がある
変数名を決める際の補足として、使えない文字があることも知っておきましょう。
『予約語』と言われる、各プログラミング言語で設定されている文字を変数名に使用することはできません。
JavaScriptでいうと、以下のような文字が予約語となっています。
予約語一覧
- var
- if
- for
- function
など多数
2.配列の書き方、ルール
2つ目は『配列』です。
配列とは、1つの変数で複数の値を保管・管理するためのものです。
具体的には以下のような書き方をします。
let 変数名 = new Array(e1, e2, ...);
”変数名[0]”といった感じで書くと配列の各要素にアクセスできますが、注意点として配列は0番目から登録されます。
配列としてデータを持っておくとけっこういろんなことに使えます。
一部ですが配列の使用例を紹介しますね。
配列の使用例
- データを追加する
- 不要なデータを削除する
- 条件に合致するデータを抜き出す
- 配列をループする
- 配列内をソート(並び替え)する
3.条件分岐(if文/switch文)の書き方、ルール
3つ目は『条件分岐(if文/switch文)』です。
条件分岐とは、特定の条件を満たす場合と満たさない場合で処理を制御するためのものです。
具体的には以下のような書き方をします。
if文
if (条件式) {
実行する文;
}
switch文
switch (式) {
case ラベル1:
// ”式”=”ラベル1”の場合に実行
実行する文;
break;
case ラベル2:
// ”式”=”ラベル2”の場合に実行
実行する文;
break;
default:
// いずれも該当しない場合に実行
実行する文;
break;
}
if文はelse ifを使うことで複数条件を設定することが可能なので、switch文とほぼ同じように使うことが可能です。
基本的にif文を使っておけばたいていの処理は実行できるかなと思います。
if文とswitch文の使い分けについては後ほど説明しますね。
【補足】switch文には必ずbreakをつける
switch文を書く際は、合わせて各caseにbreakをつけることを忘れないようにしましょう。
省略した場合、後続のcase内処理も実行されてしまいます。
エラーにはならず思い通りの動きにならない状況なので、忘れたままだと後でめちゃくちゃ困っちゃいます。
4.繰り返し(for文/while文)の書き方、ルール
4つ目は『繰り返し(for文/while文)』です。
繰り返しとは、特定の処理を指定した回数繰り返し実行するためのものです。
ループ、反復処理とも言われることがあります。
具体的には以下のような書き方をします。
for文
for ([初期化式]; [条件式]; [加算式]){
実行する文;
}
while文
while (条件式){
実行する文;
}
for文、while文ともに指定された条件が false と評価されるまで繰り返されます。
for文は初期化状態から加算式に指定した数がループの度に加算されますが、while文には加算式を指定する箇所がありません。
実行文の中に加算式を加えておかないと、無限ループとなってしまい処理が終わらなくなってしまうので注意が必要です。
for文、while文の使い分けにいついては後ほど解説していきます。
5.関数の書き方、ルール
5つ目は『関数』です。
関数とは、複数の処理をひとまとまりにしたものです。
メソッド、ファンクションと呼ばれることもあります。
具体的には以下のような書き方をします。
function 関数名(引数1, 引数2, ...){
実行される処理1;
実行される処理2;
...
return 戻り値;
}
何度も使う処理を都度都度書くのではなく、関数を使うことでコードをすっきりまとめることができます。
また、大量のコードを分割することで可読性を上げる利点もあります。
【補足】戻り値は指定しなくてもOK
関数の最後に戻り値を指定すると呼び出し元で使用することができるのですが、戻り値は必ず指定する必要はありません。
戻り値を指定しない場合、呼び出し元にundefinedが返ります。
関数内で処理が完結する場合は、戻り値を指定しないという選択肢があることを知っておきましょう。
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プログラミング初心者が間違えやすい基本構文の使い分け
ここからは、プログラミング初心者が間違えやすい基本構文の使い分けについて解説していきます。
中級者でも意外と理解してない人もいるので、さいしょのうちにしっかり違いを把握しておきましょう。
ListとArrayはどうやって使い分けるの?
List、Arrayはいずれも配列に分類されます。
この二つの使い分けを解説していきましょう。
結論からいうと、配列のデータ数があらかじめ決まってるか決まっていないかが大きな違いです。
JavaScriptではListの概念がありませんので、C#の場合で見てみるとListは以下のような書き方をします。
List<string> strList = new List<string>();
一方でArrayは以下のような書き方です。
string[] arrayList = new string[5];
比べてみるとわかる通り、データ数を指定していないListに対して、Arrayはデータ数をあらかじめ指定していますよね(例題の場合はデータ数5で指定)。
データ数を事前に決めないで処理を進められるので基本はListで問題ないですが、以下のような場合はArrayのほうが良かったりします。
Arrayのほうが良いケース
- 1年間のデータを扱う場合(1年間は12か月と決まっている)
- 干支のデータを扱う場合(干支は十二支と決まっている)
- 血液型のデータを扱う場合(血液型は4種類と決まっている)
種類が決まっていて、増えたり減ったりする可能性のないデータを扱う場合はArrayを使うということを覚えておきましょう。
if文とswitch文はどうやって使い分けるの?
条件分岐の方法で紹介したif文とswitch文ですが、その使い分けについて解説していきます。
条件分岐を実装したい場合、基本的にはif文であろうがswitch文であろうが同じことができると思っていいでしょう。
なのでぶっちゃけた話、好みでどちらかを使うでも問題はないです。
ただし、筆者の開発案件の経験上、実案件ではif文を使うことの方が多いと思います。
どちらでも構わないのですが、迷った場合は現場で利用されることの多いif文を使うことをおすすめします。
【補足】switch文を使うケース
switch文を書いたほうがいいケースというのは、以下のような場面です。
switch文を使うケース
- 1つの変数で条件分岐を複数回行う場合
- if文だとコードが見にくくなる場合
1つの変数で条件分岐を複数回行う場合、if文で書くとどうしても冗長な書き方になります。
if文で書いてみたけどなんだかコードが見にくいという場合、switch文で書くことも視野に入れてみましょう。
for文とwhile文はどうやって使い分けるの?
繰り返しの方法で紹介したfor文とwhile文ですが、その使い分けについて解説していきます。
大きな違いとして、for文が繰り返し回数が決まっている一方で、while文は繰り返しの回数が決まっていないということが挙げられます。
ということで、使い分けは以下の通りです。
ポイント
- 指定した回数だけ処理を繰り返したい場合、for文
- 条件が満たされている限り処理を何度も繰り返したい場合、while文
【補足】while文とdo while文の違い
while文の仲間でdo while文というものがあります。
do while文は以下のような書き方をします。
do while文
do{
実行する文;
} while(条件式)
while文とdo while文の違いは、条件式の判断が先か後かという点です。
先に条件判断をしたい場合はwhile文、後に条件判断をしたい場合はdo while文を使うようにしましょう。
条件式の結果に関わらず必ず1回は処理を実行したいというときは、do while文を使うということですね。
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まとめ【基本を身に付けて応用できるようになろう】
今回は、『プログラミングの基本構文を解説|書き方やルールを現役エンジニアが紹介』というテーマでお話ししました。
プログラミングの基本構文についてどんな書き方をするのか、また、その使い分けについて理解できたでしょうか。
最後に5つの基本構文を以下にまとめておきます。
基本構文
- 変数
- 配列
- 条件分岐(if文/switch文)
- 繰り返し(for文/while文)
- 関数
プログラミングの基本構文は、日本人にとっての日本語のようなものです。
Webサイトやアプリ開発、データ分析やディープラーニングなどエンジニアが仕事をしていく上での土台となります。
しっかり理解した上で開発に取り組むようにしましょう。
「基本構文の書き方やルールが知りたい」
「間違えやすい基本構文の使い分けを理解したい」
そんな方の参考になっていたら幸いです。
ポイント
初心者がプログラミングスキルを習得するために、何から始めたらいいのかわからない方。
どんな流れで学習を進めたらいいかをこちらの記事でまとめましたのでよかったらご覧ください。
毎月数千円程度の定額でプログラミングを学びたい方はこちら。
以上となります。